ウイスキー魂 燃えつきるほどピート

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『サントリーワールドウイスキーAo(碧)』五大ウイスキーをサントリーがブレンドした新世代のジャパニーズウイスキーは難しい味だった

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サントリーが世界五大ウイスキーをブレンドして創り出した新しいウイスキーが「ワールドウイスキー碧Ao」です。2019年3月発売と、ジャパニーズウイスキーとしては新しい銘柄です。定価5,500円の超高級ウイスキーですが、果たしてその味はどんなものでしょうか?

どんなウイスキー?

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  • 種類…ブレンデッドウイスキー
  • 産地…日本
  • 容量/度数…700ml/43度
  • 特徴…世界初、五大ウイスキーをブレンド
  • キャッチコピー…「ブレンドしよう、この世界を」

スコッチ・アイリッシュ・アメリカン・カナディアン・ジャパニーズという世界5大ウイスキー産地の原酒を、世界で初めてサントリーが匠の技術でブレンド。5大ウイスキーの蒸留所をもつ大企業サントリーだから実現できたパワープロジェクトです。すごいよ鳥井サン。

「世界をつなぐ」をコンセプトに、大海原の碧色から「碧」と命名したそうです。碧色のラベルには海をイメージさせる羅針盤的なモチーフも。

気になる構成原酒ですが、

  • スコッチ・・・アードモア、グレンギリー蒸留所
  • アイリッシュ・・・クーリー蒸留所
  • アメリカン・・・ジムビーム蒸留所
  • カナディアン・・・アルバータ蒸留所
  • ジャパニーズ・・・山崎蒸留所

という蒸留所の原酒を使っています。アードモアはティーチャーズのキーモルトですね。あと知ってるのはジムビームと山崎くらいです。

「世界をブレンドしよう」がコンセプトで、「調和」をベースとしながら、それぞれの原酒の個性を生かし重ね合わせるという新しいブレンドアプローチで、「多様性に満ちた新しいウイスキーの味わい」であるとのこと。

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五大ウイスキーをブレンドしてることを表すためか、瓶の形も五角形です。ちなみに超高級ウイスキーの割にキャップはコルクではなくプラスチックでした…。

「サントリーAO」のテイスティング

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香りは華やかですが、バニラとかフルーツとは違いますね。ストレートで飲むと、ドスンと重厚な飲み口。重いウイスキーです。

スコッチのスパイシーさ、バーボンの甘さ、ジャパニーズの繊細さのいずれも感じられます。(アイリッシュとカナディアンは特徴をよく知らないのでわからない)

飲み終えた後、余韻は様々に変化します。フルーティでもあり、アイラのスモーキーさも垣間見えます。

正直言って、味をうまく表現できません。複雑な味で、辛みも甘みも渋みもそれぞれ混然とあるんですが、言葉にしにくい味です。とても難しいウイスキーです。このドスンとくる重厚さが、安ウイスキーの軽い飲み口に慣れた舌には難しいです。

マスターブレンダーのコメントがわかりやすい表現です。

多様な個性を重ね合わせたブレンドだからこそ、様々なシーンで感じる個性が異なります。飲み方や温度などで出てくる香味も異なり、飲む人によっても感じる個性は変わってくるかもしれません。 華やかさと重厚さ、優しさと力強さ、など相反する表情が隣り合わせに感じることすらもあると思います。

サントリーのブレンデッドウイスキーといえばプレミアムラインでは「響」が有名ですが、華やかで繊細なブレンドでトータルとして完成度の高いウイスキーを作り出している響に対して、原酒の個性をはっきり表に出すようなブレンドだと思いました。

ストレート以外でロックや水割り、ハイボールも試しましたが、やっぱりストレートが一番おいしいと思いました。薄めると個性が薄まってしまう気がします。

「サントリーAO」はいくらで買える?

定価は5,500円です。発売からしばらくは数量限定で販売されていたため、倍以上のプレミアム価格で取引されていたようですが、現在は落ち着いて5000円前後で手に入ります。サントリーのプロパー商品なので、酒店や大きなスーパーなら大概置いてあります。箱付きギフトボックスは中元歳暮やバレンタインデーギフトとしても良さそう。

ネットではAmazonでも楽天でも5000円を切るくらいの価格で売られています。個人的には、5000円前後のウイスキーというのは超高級品です。めったに飲めない

「サントリーAO」まとめ

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高級ウイスキーだけに、飲み慣れていない僕のような飲み手にはやや難しいと感じるウイスキーです。響やローヤルとは違った方向性で、飲み方や余韻で色々な味を感じることができる所がこのブレンドの妙なんだと思いますが、力量不足でうまく表現できませんでした。僕レベルの初級者ならぶっちゃけローヤルの方がわかりやすく美味いです。

この複雑さを、自分のものにできるように日々精進したい、そんな感想をもちました。もっと飲んでウイスキー上級者になってから、また碧の味を確かめに戻ってきます。