ニッカのシングルモルト「余市」を飲みました。同僚が退職する際にプレゼントしてくれたものです。マッサン以後急激に人気となり品薄状態となっていったジャパニーズウイスキーですが、現在シングルモルトはサントリーの山崎と白州、ニッカだと余市と宮城峡、この4種類くらいしか販売されていない非常にレアなカテゴリ。そしてお値段もかなり高くなっており、なかなか飲める機会もありませんが、今回はいただいたものをありがたく開けてみました。化粧箱の背景は炎の写真で、スモーキーなウイスキーを連想させますが、果たしてその味はどのようなものでしょうか。
どんなウイスキー?
- 種類…ジャパニーズ・シングルモルトウイスキー
- 産地…ニッカウヰスキー 余市蒸留所
- 容量/度数…700ml/45度
- 特徴…力強くピーティ、痺れるような辛さ
- キャッチコピー…「北の海辺で、夢は力強く育まれる」
「シングルモルト余市」は、北海道の余市蒸留所で造られるニッカのシングルモルトウイスキーです。ニッカ創業者の竹鶴政孝が、留学していたスコットランドに似た気候風土ということで日本で最初に作ったのが余市蒸留所。その余市の名前を冠したニッカを代表するシングルモルトです。
シングルモルト余市は、世界でも珍しい「石炭直火蒸蒸留」という製法で造られています。もろみを高温の石炭で加熱するというような手法らしいですが、熟練の職人技が必要らしく、人の手がかなり入っていそうな製法です。
過去には10年や20年といったモデルもラインナップされていたようですが、原酒不足により現在一般に流通しているのはノンエイジの余市のみとなっております。
ジャパニーズのシングルモルト自体が人気ですが、特にニッカ党にはかなり人気のウイスキーです。
「シングルモルト余市」のテイスティング
【香り】
ウッディな樽香と、フルーツの甘い香り。余市のイメージからもっとピーティな香りを想像していましたが、意外にも優しい普通のウイスキーの香りです。
【味】
ストレートで一口飲むと、バニラのような甘さが最初に来て、その後ビリビリと痺れるような辛さ。フルーティでスモーキーなのが余市の特徴らしいんですが、あまりスモーキーさは感じません。
【余韻】
ビリビリが続きますが、最後にちょっとだけスモーキーさが顔を出す感じ。
【まとめると】
厚みがあって複雑な味わいは間違い無く美味いですが、ビリビリ刺激のせいかかなり荒々しいイメージです。安ウイスキーにありがちなアルコールのビリビリ感とは流石に違いますが、悪く言えば洗練されてないウイスキーって感じ。5000円近くするウイスキーとしてはもう少し高級感が欲しいと感じますが、この荒々しさが余市の特徴ってことなんでしょうか。
「シングルモルト余市」はいくらで買える?
定価は4,620円(税込)で、ノンエイジのシングルモルトとしては強気の価格設定。10年ほど前までは2500円位で買えたらしいですが、「マッサン」のヒット後に一気に値上がりしてしまったようです。
酒屋やスーパーでも普通に売っていますが、大体定価です。安売りしているのは見たことありません。逆にネットでは定価より高く売られている事も多い。一時期のように入手困難という訳でもないのでリアル店舗で買った方がお得な珍しいウイスキーです。
- 価格: 5830 円
- 楽天で詳細を見る
「シングルモルト余市」まとめ
重厚で複雑、ニッカらしい硬派で真面目なウイスキー。日本のウイスキーの歴史を感じながら飲みたい1本ですが、税込み4600円はちょっと高いですね。好みもありますが、この値段ならスコッチ15年ものが手に入るし、アイラならアードベッグ買えます。
それでも、日本人(のウイスキー好き)なら一度は飲んでおくべき銘柄です。そして一度は余市蒸留所も訪れないといけませんね。余市、大切に飲みます。