『サントリー 知多』珍しい国産グレーンウイスキーは複雑だけどちょっとわかりにくい味。やっぱりハイボール一択

サントリーの知多のレビューです。

知多、その名の通り愛知県にある「知多蒸留所」で造られるウイスキーで、知多蒸留所のグレーン原酒のみで造られている「シングルグレーンウイスキー」です。「シングルモルトウイスキー」はよく見かけますが、グレーンウイスキーはバーボン以外では知多くらいしか知りません。

グレーンウイスキーは個性が無いと言われますが、サントリーがあえてグレーンのみで造った知多、果たしてどんなウイスキーなのでしょうか？

どんなウイスキー？

• 種類…シングルグレーンウイスキー
• 産地…日本・サントリー知多蒸留所
• 容量／度数…700ml／43度
• 特徴…グレーン由来の軽やかな風味とほのかな甘さ
• キャッチコピー…知多、風薫るハイボール

「グレーンウイスキーって何のこっちゃ？」って感じですが、大麦以外の穀物（トウモロコシなど）から作られるウイスキーのことですね。材料以外にも蒸留方法も違うようです。

モルトウイスキーとグレーンウイスキーの違いについては、サントリーの説明がわかりやすいです。

ウイスキーの原酒には、大きく分けて
「モルトウイスキー」と「グレーンウイスキー」の2種類があります。
大麦の麦芽を発酵させ、単式蒸溜器で蒸溜した後に、
樽で熟成させるのがモルトウイスキーです。
個性が強く、複雑で豊かな味わい。ラウド・スピリッツと呼ばれる所以です。
トウモロコシなどの穀類を主原料とする、グレーンウイスキー。
連続式蒸溜機で蒸溜し、樽で熟成させます。
風味が軽やかで、穏やかな性格のため、サイレント・スピリッツと呼ばれています。

僕も一応グレーンウイスキーのことは知っていたつもりでしたが、サイレントスピリッツは初めて聞きました。良い得て妙ですな。

グレーン原酒は通常モルトウイスキーにブレンドするために作られるので、一般的にはグレーンだけでウイスキーって作らないようなんですが、そこをサントリーは敢えてグレーン原酒だけでブレンドし、知多ならではの個性的なウイスキーを作り上げました。

知多蒸留所では、響やローヤルなどサントリーのブレンデッドウイスキー向けのグレーン原酒を全て作っていて、そのため多才な原酒のつくり分けをしています。ライト・ミディアム・ヘビーの3タイプのグレーン原酒に、ワイン樽やスパニッシュオーク樽など熟成する樽も使い分けることで、グレーン原酒に多様な個性を付加しています。そして、それらのグレーン原酒10種類以上がマスターブレンダーによってブレンドされ、最良の味わいに調整されたものが「知多」となります。サントリーならではのグレーン原酒への強いこだわりが感じられます。 

「サントリー　知多」のテイスティング

ストレートで飲むと、まず第一印象としては「軽い」です。キャッチコピーで風薫るとか言ってるからメーカー公認なんでしょうが、軽い飲み口。そして、味が薄い。グレーン原酒だからなのか、あまりウイスキーが主張してきません。じっくり味わうと、甘さ・苦さ・辛さなど多層的な味わいが出てきますが、テキトーに飲むとよくわからない味と感じてしまうかも。1000円台の安ウイスキーに比べれば間違い無く複雑ですが、高級ウイスキーとしては上級者向けの味わいだなと感じました。

ロックでも同じような印象でしたが、ハイボールは旨かった。知多はメーカー推奨でハイボール推し。キャッチコピーが「風薫るハイボール」です。ハイボールにすると、確かに切れ味が増して美味いです。ロックで飲むよりハイボールで飲んだほうが美味さが際立ちます。

あと、軽い口当たりなんですがアルコール感はそこそこあります。そして結構酔う。

シングルモルトのような主張してくる個性は無いですが、グレーン原酒でもバーボンとは違い、上品で丁寧にブレンドされていることが伺える味わいでした。 

「サントリー　知多」はいくらで買える？

定価4180円（税込）ですが、Amazonで4000円くらい、楽天だと送料別ですが3500円位から買えます。高級なウイスキーです。メジャーな銘柄なのでどの店でも大抵置いてありますね。

響とか山崎は手が届かない価格帯でしかもあまり売っていませんが、碧とか知多は普通に売ってるのは何故なんだろう。やっぱり原酒の熟成年数のせいなのか。

サントリー 知多 700ml グレーンウイスキー[ウイスキー][ウィスキー] whisky_SGRCD [長S] japanese whisky

「サントリー　知多」まとめ

正直、4000円は高いと思いました。4000円出すならシングルモルトのスコッチ買った方が満足度高いです。サントリーなら1700円のオールドといい勝負、リザーブ、ローヤルの方がわかりやすく美味いと思いました。

ただ、知多はグレーン原酒でこの味わいを作り上げていることと、万人向けの癖の無い味わいのウイスキーという点ではとても評価が高いです。ハイボールで飲むとホワイトホースと違って高級な味になってうまいし。 

けど、僕この価格帯の高級ウイスキーを何かで割るのに非常に抵抗があるんですよね。ドケチ的には高級ウイスキーを混ぜることに抵抗感あります。でも知多は確かにハイボールで飲むのが一番うまいので、１：１くらいの濃いめのハイボールで楽しみたいです。