サントリーのちょっといいウイスキー「スペシャルリザーブ」を飲んでみました。
サントリーのウイスキーヒエラルキーではローヤルとオールドの間に位置するリザーブは、第一印象としてはかなり地味なウイスキー。実際僕もリザーブ買ったのはラインナップ中最後でした。ボトルが地味なんですよね。オールドは黒ボトルでも個性を主張していますが、リザーブは上品すぎて目立たないですよね。
そんな第一印象のリザーブですが、価格は2000円オーバーとやや高め。ジョニ黒やジャックダニエルと価格帯がかぶりますが、歴史あるリザーブは果たしてどんな味わいなのでしょうか。
どんなウイスキー？
- 種類…ブレンデッドウイスキー
- 産地…日本・サントリー
- 容量／度数…700ml／40度
- 特徴…バニラの甘い香りとライトで爽やかな飲み口
- キャッチコピー…「ウイスキーをオヤジと言ったのは誰だ」
サントリー創業70周年の1969年に発売された歴史あるウイスキーです。60年以上売っているウイスキーってちょっとすごく無いですか？ちなみにオールドは1950年、ローヤルは60周年記念で1960年発売。サントリーってすごい会社ですね。
当時大阪万博の開催を控え、海外に向けてサントリーのウイスキーをアピールする目的もあって開発されたようです。当時のキャッチコピーは「国産品と呼ばずに国際品と呼んでください」でした。
過去には10年や12年などの年数表記もされていましたが、現在はノンエイジが唯一のオフィシャル品となっております。
「スペシャルリザーブ」のテイスティング
香りはバニラと、甘くて爽やかなフルーツ。華やかでとってもいい香りです。
ストレートで口をつけると、バニラの香りとともに生クリームのような甘い味わいが広がります。シェリー樽由来のレーズンのような甘さではなく、あくまでもバニラと生クリームの甘さ。でもクドくなくて、爽やか。余韻も爽やかに長く続き、高級感ある味わいです。キーモルトはシングルモルト白州ということで、白州由来の青リンゴやミントの爽やかな味わいが特徴的らしいですが、僕白州を飲んだことが無いのでどの程度白州っぽいのかは不明です。
スモーキーさ、ピートは一切感じず、とてもライトでスムースな飲み口。ウイスキーの飲みにくさを一切感じないので、誰が飲んでも間違い無く美味いと感じるはず。辛めのスコッチが好きな方にはちょっと甘すぎるかもしれませんが、2000円台のジャパニーズブレンデッドウイスキーとしてはとてもレベルが高いと思いました。
ローヤルと比べると、どっしりめのローヤルに比べてリザーブは軽やか。余韻もローヤルよりやや短いと感じますが、フルーティさは同じくらいかちょっと強い。
オールドと比べると、リザーブの方が甘味が濃くて香りも強いです。味も香りも一段上のレベルで、ここら辺は値段通りです。香りもシェリーっぽいオールドに対してバニラで砂糖っぽい甘さです。
「スペシャルリザーブ」はいくらで買える？
定価2,838円ですが、スーパーでは2400円前後で売っています。Amazonでは2500円弱、楽天最安値が2200円くらいでしょうか。
ワンランク上のローヤルがスリムボトル660ml入りならAmazonで2800円で買えるので、ローヤルとの価格差はわずかです。そしてワンランク下のオールドはAmazonで1900円弱なのでこちらは約1000円の価格差。
ローヤルの濃厚な味わいや余韻の長さに比べると価格差分ややライトな味わいですが、正直飲み比べなければわからないくらいには十分フルーティで濃厚で美味い。
そしてこの価格帯には海外勢の名品が目白押し。ジョニーウォーカーブラックラベル、バランタイン12年、シーバスリーガル12年、ジャックダニエル、メーカーズマークなどもライバルになってきます。これらの有名ウイスキーと勝負しなければいけないのでブランドとしては大変だと思いますが、味わいは全く負けていないです。
2500円も納得の美味さで、ジャパニーズウイスキー日本代表の実力はかなり高い。
「スペシャルリザーブ」まとめ
バニラの香りが心地よくて、口に含んでもフルーティで角が無くて、いつ飲んでも何と合わせても普通に美味い。これを苦手だという人は果たしているのだろうか？それくらい万人向けに調整されていると思います。やや甘みが強いので食後酒になると思いますが、ウイスキー初心者の方にもお勧めしたい傑作だと思いました。ボトルデザインが黒瓶に黒ラベルでかなり地味なのが損していると思います。若者受けする味だと思うし、もっと遊んでみてもいいんじゃないでしょうかサントリーさん？
サントリーラインナップが揃って嬉しい・・・。響12年、山崎ノンエイジは地下に隠してあります。
